6期(2008~2010)
『シンクロ召喚』の導入により、一気に環境が高速化。『ライトロード』などのデザイナーズデッキが活躍し始めた。シンクロ召喚は実装当初から非常に強力にデザインされており、特殊召喚の多用化により環境が高速化したため、従来の中速型ビートダウンデッキではまるで歯が立たなくなるほどのインフレが始まってしまったのであった。
シンクロ召喚は画期的なシステムであったが、スタンダードタイプのデッキを駆逐してしまう原因となってしまった。だが、これまでのスタンダードデッキの「主要下級モンスターはすべてレベル4のみで構成」の根底を覆す大事件でもあった。低レベル・低ステータスでも、シンクロ素材となり得るというだけで評価される時代が到来したのである。
シンクロ召喚の導入は、過去のモンスターが再評価される最も大きな転換期となったといってよい。特に、後述の『レスキューキャット』は実戦的すぎるシンクロサポートで一気にスターモンスターとして環境に君臨した。
きわみのすけ
【レスキューシンクロ】
シンクロ覚醒!全てのデッキを過去のものとした初めての実戦型シンクロデッキ
この愛くるしいイラストのマイナーカードが、シンクロ召喚の実装によって凶悪なカードに変貌するとは誰が想像できたであろうか?
現在はエラッタ済だが、エラッタ前はターン制限も無く、リクルートしたモンスターの効果も無効化されていなかった。このカード1枚から『ゴヨウ・ガーディアン』や『氷結界の龍ブリューナク』が召喚されるのはもはや鉄板であり、『早すぎた埋葬』をブリューナクや『アームズ・ホール』で使いまわすことで1ターンキルも極めて容易だった。『ダーク・アームド・ドラゴン』を採用したタイプは【シンクロダムド】とも呼ばれる。
従来のビートダウンデッキとは一線を画す別次元の強さを見せつけ、シンクロ召喚の強力さを世に知らしめたデッキとなった。
☆キーカード
『レスキューキャット』
このカード1枚からレベル4~6シンクロモンスターを特殊召喚できるため、一気に環境を席巻。 出た当初は無名カードだったのに、禁止カードにもなった。異例すぎる大出世を果たしたカードであるといえよう。
この時期の大活躍によって『レスキュー』がシリーズ化した。後輩カードでもある『レスキューラビット』もエクシーズデッキで一時代を築いている。
『氷結界の龍ブリューナク』
エラッタ前は数多くのループコンボが存在していたほどの強力効果を内蔵していた、このデッキにおける最重要シンクロモンスター。自身の効果で『早すぎた埋葬』を使い回せば『ダーク・アームド・ドラゴン』の召喚条件を満たすことも極めて容易。
『ゴヨウ・ガーディアン』
高攻撃力と優秀過ぎる効果で環境を制圧。ゴヨウ・ラインと呼ばれる、攻撃力2800以下のモンスターは評価が下がる風潮を作った。
ゴヨウ・ガーディアンとブリューナクは、シンクロ黎明期ゆえに素材縛りがなく、緩い召喚条件とは裏腹にあまりにも強力な効果を持っていたために環境に与えた影響は甚大であった。
『Xセイバー・エアベルン』
獣族レベル3チューナーであり、レスキューキャットから登場する。非常に有用かつ実用的なハンデス効果も持つ。シンクロをせずともレスキューキャットからこのモンスターが2体リクルートされ、両方のダイレクトアタックを通せば絶大なアドバンテージを得ることが出来る。
『早すぎた埋葬』
「装備魔法カードである」「このカードが外れても蘇生されたモンスターは破壊されない」ことから、ブリューナクとの凶悪コンボでレスキューキャットを使いまわす戦術が大流行。当時は制限カードだったが『アームズ・ホール』のおかげで4枚体制に等しく、死者蘇生などよりも遥かに強力な働きをしていた。
動画
【剣闘獣(グラディアルビースト)】
世界大会でも優勝!最後の純正ビートダウンデッキ
戦闘を介すことで効果を発揮し、切り札である融合モンスター『剣闘獣ガイザレス』でアドバンテージを獲得、相手のカードは『剣闘獣の戦車』でカウンターしていく、まさしく”王道を征く”ビートダウンタイプのデッキ。これぞ遊戯王、といったデザイナーズデッキで、対応力が非常に高く苦手とするデッキが殆ど存在しない、汎用性の高い丸さを持つデッキである。
当時、凶悪なシンクロモンスターである『氷結界の龍ブリューナク』『ゴヨウ・ガーディアン』が暴虐の限りを尽くしていたが、そうしたシンクロタイプのデッキと互角以上に渡り合った、数少ないデッキ。
他国とのカードプールの違いからシンクロが使用できなかったことも相まって、世界大会優勝デッキとなった実績もある⇒2008年世界大会優勝【剣闘獣】
☆キーカード
『剣闘獣ベストロウリィ』
ガイザレスの融合素材指定元であるため、特に重要な一体。
『剣闘獣ガイザレス』
アドバンテージを奪う、このデッキで最も重要な融合モンスター。
【ライトロード】
長きに渡って活躍した強力デザイナーズデッキ
今では特定カテゴリのデザイナーズデッキは環境に甚大な影響を与える存在だが、このライトロードは初めてトーナメントシーンに出現した強力なデザイナーズデッキである(上記のグラディアルビーストは若干後のほう)。
このデッキの共通テーマは「墓地肥やし」。すべてのモンスターは光属性で統一され、種族はバラバラではあるが殆どのモンスターが墓地肥やしに長ける。そして、ライトロードモンスターが4種類墓地に存在することで召喚できる切り札『裁きの龍』降臨を目指すのがこのデッキの基本戦術となる。
「墓地は手札」と呼ばれるほど墓地利用が重要視される遊戯王のゲーム性にマッチしており、『ライトロードハンター ライコウ』など単体でも優秀なカードも目立つため、他のデッキにおいても重宝されることも多い。
シンクロ黎明期において、シンクロ召喚を主軸としないながらも強力なシンクロデッキと渡り合ったデッキの1つ。6期最序盤は【シンクロダムド(猫シンクロ+ダムドビート)】、【剣闘獣】、【ライトロード】の三つ巴と化した。
☆キーカード
『裁きの龍(ジャッジメント・ドラグーン)』
強烈なリセット効果を内蔵するライトロードの切り札。この時期のマスタールールでは起動効果に「優先権」があったので、実質的に『神の宣告』などのカウンタ―以外にこのカードを止める術はなかった。
『ライトロードハンター・ライコウ』
リバース効果でカードを破壊する、『人喰い蟲』の完全上位互換。カードを破壊した後に墓地肥やし効果処理を挟むため、相手のカード発動のタイミングを逃したりすることができ、実戦では額面以上にハイスペックなカードである。攻撃力、モンスター効果、レベル、属性、種族すべてがこの時代にマッチしており、猫シンクロでも非常によく採用されていた。ジャンク・シンクロンやデブリ・ドラゴンとのとのシナジーもバッチリであり、シンクロ時代の屋台骨的存在。
【シンクロアンデット】
無慈悲な高速ダーク・シンクロと『ダーク・ダイブ・ボンバー』
アンデットチューナー『ゾンビキャリア』の登場により、アンデット族の天下が始まる。シンクロ召喚は素材が墓地に送られる都合上、再利用が効きやすい。そのため、元より墓地で真価を発揮するアンデットの独壇場と化した。シンクロ召喚は能動的に場のモンスターを墓地へ送ることが出来るため、アンデットモンスターとの相性が抜群だったのである。
更に同時期に登場した『ダーク・ダイブ・ボンバー』は、驚異のバーン性能でワンターンキルを極めて容易なものとさせた。その強さは、大会使用者の8割以上がこのデッキで占められていたほどである。遊戯王暗黒期の1つに数えられるほどのデッキであった。
☆キーカード
『ゾンビキャリア』
アンデッド族のチューナーというだけで強力なのに、自己蘇生効果を内蔵しているため死角が無かった。
『ゴブリンゾンビ』
シンクロ素材になっても効果を発動できるため、ブリューナクで墓地に能動的に捨てるアンデッドを手札に加えることができた。
『D-HERO ディアボリックガイ』
簡単ににレベル6シンクロ素材を場に用意できる。
『ダーク・アームド・ドラゴン』
闇デッキ最強の切り札。この時代は闇デッキでなくとも、シンクロモンスターの登場によって墓地調節が容易になったため、ありとあらゆるデッキに採用された。
『緊急テレポート』
優秀なサイキックチューナーをデッキから呼び出す。汎用性の高い速攻魔法であり、専らダーク・ダイブ・ボンバーを呼び出すのに使われていた。
『ダーク・ダイブ・ボンバー』
史上最悪のシンクロモンスター。現在ではエラッタされ禁止解除されているが、当時はダーク・ダイブ・ボンバーの召喚を許す=デュエル終了という認識であった。エクストラモンスターという都合上、汎用チューナーを入れればどんなデッキでもお手軽バーンデッキと化してしまう凶悪な性能が問題視された。
【BF】
驚異的な柔軟性!最良の強さ
BF(ブラックフェザー)は、かなり長期に渡って環境の第一線で戦い抜いたデッキである。その強さの秘密は、どんなデッキとも互角以上に渡り合える地力の高さ・丸さであるといえよう。
アドバンテージ獲得能力に長け、最大の武器である『ゴッドバードアタック』の存在から、苦手らしいデッキが殆ど存在しないのである。単体で優秀な効果を持つモンスターが多く、それ1枚で戦況を覆せるカードが多いのも魅力。展開力にも優れ、1ターンキルも可能。多くのトッププレイヤーに長く愛されたデッキと言えるだろう。
世界大会でも優勝した⇒2009年世界大会優勝【旋風BF】
☆キーカード
『BF-疾風のゲイル』
チューナーであり、単体で2800までのモンスターを処理できる優秀過ぎる効果、更に自身を特殊召喚可能と非の打ちどころがない。
『BF-蒼炎のシュラ』
リクルート効果を持つ優秀なアタッカー一角時、BFを相手取る際はシュラに破壊されるリスクを伴うため、うかつにモンスターを場に出せなかった。
『BF-月影のカルート』
BFモンスターを強化する効果を持ち、シュラとの相性は抜群であった。BFの汎用性の高さを支える屋台骨。
『BF-極北のブリザード』
一枚からシンクロ召喚が可能。単純にモンスターを増やすというアドバンテージ獲得にもなり、ゴッドバードアタックを発動することで1:2交換するという運用も多く見られた。
『黒い旋風』
BF最強のメインエンジン。脅威的なアドバンテージカードとして君臨。
『ゴッドバードアタック』
最高の除去として必須カードとなった。ゴッドバードアタックを上手く扱えるか否かが、BF使いとしての分水嶺であった。
次ページにて最強召喚システムの一角『エクシーズ』登場!
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ABCはダメですか?
9期にサイフレームΩやクリスタルウィングやトリシューラを高速で並べて暴れまわったせいでスティーラーが禁止になってしまった原因のデッキであるシンクロダークの記載をお願いしたいです!!このデッキもハンデス能力が凄すぎて後攻の相手は何も出来ずワンキルされる事も多かった事から一つの暗黒時代を築いたデッキかもしれません。
『ABC』と『シンクロダーク』を追加しましょう。
ABCは、同時期に十二獣が存在していたためトップデッキとしては存在感が薄かった感はあります。
『ABC』と『シンクロダーク』を追加しました。
他にも、追加してほしいデッキがあれば是非ともコメントをよろしくお願いいたします。
ABCの追加ありがとうございます。
ABCは下手したら今の方が強いですねw
>>ヤフニ―さん
コメントありがとうございます。
そうですね。10期になってリンクとの相性が抜群ということもあってか、今のほうが強いですね。
ファイアウォールが相変わらず悪さをしてますね…トロイメアと相性良すぎ。
ライトロード、暗黒界vs代行天使の構図、インフェルニティ、プトレノヴァインフィニティなどもお願いします
>>ななしさん
こめんとありがとうございます
私の身辺が落ち着いたらまた更新したいとも思います
プトレノヴァインフィニティはEMEmの流れに汲まれていると思いますので、カテゴリとしては紹介はしないと思います、セプタースローネギミックはシャドールあたりに取り入れて紹介しても面白いかもしれませんね、
ゼンマイ、ドラグニティ、Mヒーロー、テラナイトとかはちゃうっけ?
追加しときます。
HEROは非常に息が長いですからね。ドラグニティ、ゼンマイは中堅止まりなイメージですね。テラナイトは世界大会獲ってますし、紹介しないわけにはいかないですねえ。。。
昔魔轟神を使ってたんですが、魔轟神はそこまで強くなかったんでしょうか?
>>774さん
魔轟神は、中堅止まりでしたかねえ…
色んなメタが刺さり過ぎて…
ケルベラル辺りは猫シンクロとかに採用されたりして、細く長く活躍してましたけどね。
マジェスペクター・ユニコーンがいません。
またテラナイトの欄にある星因士デネブは星因士アルタイルです。デネブはデッキからサーチするテラナイトです。
マジェスペクター・ユニコーンがいません。
またテラナイトの欄にある星因士デネブは星因士アルタイルです。デネブはデッキからサーチするテラナイトです。
ご指摘ありがとうございます。
マジェスペクター・ユニコーンは、禁止カードの記事で紹介したいと思います!コメント、まことにありがとうございました!
ペンデュラムとして初の環境デッキだったクリフォートも追加してみてはいかがでしょうか?
はじめまして。
返信遅くなりましたが、追加したいと思っておりますのでお待ちください。
SPIRALのとこにある、エクストラリンクモンスターとは何のことでしょうか?
エクストラリンク(リンクマーカーが向き合うリンクモンスター同士がリンクする)によって効果を発動するリンクモンスターのことです。
そんな単語ウィキに載ってなかったのですが…
●2つのエクストラモンスターゾーンに存在するリンクモンスターが、メインモンスターゾーンに存在するリンクモンスターを通じて全て相互リンクでつながっている状態をエクストラリンクと呼ぶ。
http://yugioh-wiki.net/index.php?%A5%A8%A5%AF%A5%B9%A5%C8%A5%E9%A5%EA%A5%F3%A5%AF
管理人さんお久しぶりです。以前にシンクロダークの記事をお願いした名無しです。記事作成のお願いなのですが最近話題となっている守護竜モンスターを用いたガンドラXによる先行ワンキルデッキであるガンドラワンキルを作成して頂けるとありがたいです。正直このデッキも9期のEMEmや十二獣と双璧をなすヤバすぎるデッキだと思ってます、そもそも回り始めると相手にターンが回る前に決着が着いてしまうのでデュエルが成立していない一方的な蹂躙デッキなのですが・・・もし管理人さんがガンドラワンキルをご存知で無ければネットで調べてみて下さい。おそらく動画もあると思いますので一目でこのデッキの理不尽さが解ると思います。長くなってしまい申し訳ありませんが検討のほど宜しくお願いします。
コメントありがとうございます。
更新しようしようと思ってこんなに時間が経ってしまいました。
しばらくしたら更新したいと思います。
管理人さんお久しぶりです、以前にシンクロダークの記事をお願いした名無しです。シンクロダークの記事作成ありがとうございました。
今回は10期環境で近頃話題となっている守護竜を用いたガンドラXによる先行ワンキルをしてくるガンドラワンキルの記事作成をお願い出来ますでしょうか?このデッキもEMEmや十二獣に劣らず相手のターンが来る前に瞬殺してくるので余りにも理不尽でえげつないデッキだと個人的に思ってます。
守護竜ガンドラワンキルを記事に追加して欲しいです。相手にターンを渡さずにガンドラXで8000以上のバーンを与えてワンキルしてくる実にヤバすぎるデッキだと個人的に思ってます
TG代行の記事ですが、「甲虫装機に対抗する形で開発された」のではありません。
このデッキが開発されたのは2011年9月ごろ。甲虫装機のパックは11月に発売なので時期が異なります。
むしろ甲虫装機に押されて代行デッキは見なくなりつつあったところに2012年3月の制限改定で代行者アースとTGストライカーが制限にされてトドメを刺されました。トリシューラが禁止になったことも痛手です。
正直、この制限は全く意味のない改定だと個人的に思っています。圧倒的トップの甲虫装機にはノータッチなくせに、もう既に落ち目の代行に死体蹴りするようなものでしたから。
また、「1ターンキルを前提とした動きが可能」とありますが、これはその通りではあるのですが、TG代行はワンキルデッキと誤解を与えかねない表現で危険だと思います。
TG代行は、アドバンテージを着実に稼ぐ事ができてさらにワンキルパターンもそれなりにある、というデッキです。トップデッキにはだいたい当てはまってることですね。
コメントありがとうございます。
御指摘いただいた通りだと思います。
私の言葉足らずといいますか、「この時期のデッキにしては」1ターンキルを恒常的に狙える、1ショットタイプのデッキであって、そのことを明記すべきでしたね。
また、確かに甲虫装機の前に開発されていましたね。しかしこれは、甲虫装機が大流行したことによって研究が進みその弱点を露呈、テンポを甲虫装機側に譲ることなく1ショットできるTG代行が再評価された…という流れではなかったでしょうか。
甲虫装機がデッキとして面白くなかったのも、使用するプレイヤー増加の一因となっていたような思い出がありますね。
戦闘姫ではなく閃刀姫です間違えないでください
クラウンブレードとかはどうですか?
ヒグルミ前までは頻繁に見かけるデッキだったと記憶しているのですが
最近は転生炎獣とサブテラーが
猛烈に出てきているような気がします。
椎間板されてはいかがでしょうか。
コメントありがとうございます
暇を見て追加したいと思います
こんにちは。
パワハラ指切断でおなじみのド屑県香川のド屑企業フジフーヅでございます。
裁判も会社ぐるみで偽証をして無事乗り切ったド屑でございます。
餃子シュウマイなどをスーパーで販売しております。
店頭で見かけましたらそのときはご購入のほどどうかよろしくお願い致します。
現在はオルフェゴールが環境トップですが、転生炎獣、サンダードラゴン、オルターガイストがそれに続いてる状態ですね
今だったらドラゴンリンク、サブテラーが環境トップですね。
ABCが映画で使われたとか適当な事書くな
懐かしすぎて涙出来てくる;;
香川県ルーちゃん餃子のフジフーヅはバイトにパワハラの末指切断の大けがを負わせた犯罪企業.中卒社員岸下守の犯行.
すごい情報量ですね。
自分も第7期が一番好きだった。
めちゃくちゃよくまとまってると思います。
ありがとう!
魔鍾洞遅延キルというプレイヤーの悪意の塊が無いですね
魔鍾洞遅延ソリティアのせいでフィールド関連のカードが軒並みとばっちり禁止や制限貰って荒れたので追加を