最近『ビックカメラ』は『ビッグカメラ』ではないということを初めて知りました。
上京アフロのオロバスです。
小さな哲学者
最近、「小さな哲学者」という異名で有名になっている小学5年生の話を知りました。
「中島芭旺」くんでーす!
要は自己啓発ポエムを書く小学生ということです。
親のカネ稼ぎとか義務教育を放棄してるとか色んなこと言われてますが。
以下、バオ君のポエムの一部抜粋です。
・僕の最大の長所は、1人では何も出来ないこと。
それを知っていること。助けてっていえること。
・悩みってその人の宝物で、その人から奪っちゃいけないと思うんです。
現実ってその人に必要だから起こっている事だから。
・生きる意味について考えていた。 僕は今まで先の事を考えていた。
苦しかった。ママに助けを求めていた。今気付いた。
大衆を喜ばすには本質的なものより付加価値が重要であると私は思っているのですが、これは典型じゃないでしょうか?どこかで聞いたことがあるような言葉もありますけど、自分なりにまとめてそれを発信しているのは凄いですね。今は小さな子でもネットを活用しますから、色々なところで身に着けた知識で理論武装しているのかもしれないです。勝手な憶測ですけど。親のフェイスブックを使ってバオ君本人が出版社に売り込みしたっていう「設定」らしいですけど、アイドルが必ずなんでアイドルになったの?と聞かれたときに答える「姉が勝手にジャニーズに応募した」という謳い文句に通じてなんか微笑ましいですな。
小学生の書いたという一文が無ければ誰も興味持ちませんし、メディアも勝手イメージを作りやすいですしね。でも、それにしたってちょっとメディアは持ち上げ方が露骨すぎじゃないでしょうか?これじゃ、「生意気」とか言われて叩かれたりしてるこの子が可哀想です。まだ11歳の子なんだから、「天才小学生」とか言われてチヤホヤされたら調子に乗っちゃうのは当たり前でしょう?それを諫めたりする大人が周りにいるのかという話で(多分いないのだろうけれど)。結局、こどもだからって色眼鏡で見てアイドル扱いしてるに過ぎないってことなんでしょうか。それが良かろうが悪かろうが、この歳で自分なりのしっかりとした考えを持ってることが凄いと思うんですけど。
勿論、「つくられた天才」ではない、ということが前提になりますけどね。
脳科学者の茂木健一郎氏がまたこの子を絶賛していましたけど、同じように彼がチヤホヤしてたtehu氏
が今どうなってしまっているのかを考えると、そういうプロモートなのかなーとか思っちゃいますしねー
まだ分別がないのだし人生経験も少ないのだから、学校に行かなくたって生きていけるって自己肯定的な考えも理解できます。
可愛げがない、とか言われてますけど私はちょっとスレた感じの可愛い子供に見えます。というか子供はみんな可愛い。
しかしながらこれらの言葉を本当に自分で考えてこんな価値観を既に持っているのならば、もし外部からの影響で構築されたものだったとしても凄い子です。感受性が強いのでしょう。
そんなこの子を始めて見たとき私がなんとなく思い出したのが『金魚王国の崩壊』です。
金魚王国の崩壊
有名なweb漫画なのでご存じの方も多いでしょう。
同人グループ「模造クリスタル」のweb漫画作品です。私この作品大好きなんですけれど、可愛い絵柄の哲学漫画みたいなイメージですかね。
主人公・女子小学生のミカゼがバオ君を連想させる
この作品の主人公の『ミカゼ』は、幼いながらも極めて強い感受性の持ち主です。
冒頭で金魚を愛情をもって飼った経験から、魚や肉などほかの生物を食べることが出来なくなり、人間のエゴや他の生命の違い・在り方について苦悩して生きていくことになります。
バオ君を見たとき、この金魚王国の主人公のミカゼを思ったのは私だけではないのではないでしょうか?
「動物や植物の命を頂きながら人間は生きている。
嫌いだけど食べるなんてひどい。
嫌いなら食べなくていい。
好き嫌いを無くそうなんて、ひどい話。
命を頂くのだ。感謝して頂くだけだ」‐中島芭旺
おお…それっぽい。
これはあくまで漫画なので何とも言えないのですけれど、いまどき感受性が強い子供って珍しいと思いますし、貴重な才能だと思うのです。そういう子は本を読むことで才能を伸ばしていくと勝手に思っているのですが、どうでしょうか?
とかく、『金魚王国の崩壊』は非常に面白い作品なので是非とも1話から読んでみていただきたいと思います。
バオ君の将来
ネット上では彼の行く末を憂いる意見が多く噴出しております。
確かに、このままだと自己意識の肥大化したモンスターになってしまう可能性もあります。
彼の一番の「商品価値」はあくまで「11歳という低年齢の子供がそれっぽいこと言ってる」ってことにあるのですから、それこそ高校生にでもなってからでは誰も見向きしれくれないかもしれません。
なればこそ、やはり学校には行ってもらいたい!
このままでは本当に中学校にも行かないままドロップアウトしてしまう可能性があります。でもここまで自分の意見を持ってるのであれば、やっぱり学校には行かないのでしょうか…。
多分、また学校に行くのは怖いでしょう。でもきっと、またバオ君をイジメるような奴はいない筈です。だって有名になったのだから。
子供は全員が磨けば光る原石です。
子供らしからぬ感性をもっているのですから、それを伸ばすためにも近い将来にドストエフスキーを読んだりして、想像力をもっともっと広げて凄い物書きになってほしいです。
でもやっぱり誰かが助言をしてあげてほしいんですよね…。勿論「我が道をゆく」でもいいのですけれど。最悪なのは、大人にいいように使われて、可能性を奪われていくということ。既に未来への選択肢を絞られてしまっているような気がしてならないのです…バオ君本人も「今が今が」で刹那的な考えを持ってしまっているようだし…
所詮、大衆なんて飽きっぽいですからね。
大人はそれっぽいこと言ってその気にさせておいて、責任なんて取りゃしないからね。ビジネス・ライク…。本人の意思と発言を尊重しているのかもしれないですけど、まだ小学生ですからね?例えば18歳未満の子供と大人が性行為をしたら大人が捕まりますけど、それって子供は年上に憧れるような気持ちがあったり、経験不足だからものごとを軽く見てしまう傾向にあって、それを汚い大人に利用されてしまうから法律で罰せられるわけで。売春とかやってる本人はいいじゃんとか思ってやってても、最終的にはトラブルに巻き込まれて不幸になる事例が後を絶たないわけで。
バオ君がそんなことにならないことを祈ります。私は応援してますよ。
『見てる、知ってる、考えてる』レビュー
ちなみにこの記事を書いてる途中でkindle版を買って読みました。
まずこの値段設定はちと高いッス。※kindle版:1100円
内容はとてもわかりやすくてハッと気付かされることもある…のだと思います。
ごめんなさい!私は自己啓発本や哲学的な話・純文学が好きで、そういった知識・経験が蓄積されてるから、特別感動したりといったことはありませんでした…。ただ、「感謝」というキーワード。胸が熱くなりました。大人が書いては恥ずかしくて今更書けないようなことでも、子供だからこそストレートに表現できる。原点回帰というか、再発見というか。自分を見つめなおす切っ掛けには十分に成り得ます。凄いです、これは。正直に言いますと、ちょっと舐めてました。
それに普段こういったジャンルの本を読まない方が、例えば「え、これこんな幼いコが書いてるの!?ちょっと買ってみようかな」みたいな感じで手に取ってみて、そこから何か気付くことが出来たなら、とても素晴らしいことだと思います。
子供から学ぶべきこともあると、世の大人たちは言いますが具体的にはどういうものなのだと問われたら、それは難しい話でしょう。この本はきっとそれに対する答えのひとつに成り得るのではないでしょうか。
我々はどこかで立ち止まってみることも必要です。ちょっと疲れたときにふと思い出して、読んでみようかな?ってくらいの心持ちでちょうどいいのかなと思います。
その他のオススメの自己啓発本
私が昔大好きだった自己啓発本です。ストーリー仕立てになっていてとても面白いです。本当におススメできるので読んでみてください。
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