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第16弾『ファースト・オブ・ビクトリー -激竜王の目覚め-』環境
背景ストーリー的には新しい物語が始まってはいるが、引き続きサイキック・クリーチャーがプッシュされている。
ハンターとエイリアンという新たなデザイナーズ種族が登場し、サイキック・クリーチャーがG・リンクのように合体する、「覚醒リンク(サイキックリンク)」が登場した。
そして、このゲームで初登場したキーワード能力「P’s覚醒リンク(プレイス・サイキックリンク)」は召喚して即覚醒リンクを狙える=召喚酔い無しで攻撃可能という強力な速攻性を実現した。強烈なアタックトリガーを持つ『激流王ガイアール・オウドラゴン』、『死海竜ガロウズ・デビルドラゴン』は1線級のフィニッシャーとして活躍することになる。
【Nエクス】登場 非常に優秀なデッキ基盤
この弾で『ボルバルザーク・エクス』『サイバー・N・ワールド』が登場したことで、TCGでもトップデッキとして君臨した【Nエクス】が成立した。
N・ワールドはサイバーなので【キリコ】に採用しても強力。後述のリュウセイとともにフィニッシャー兼踏み倒し先として採用される。
新型マッドネスを搭載し、強力な制圧力を持つ『永遠のリュウセイ・カイザー』も採用されている。
どのタイミングのハンデスにも反応する新型マッドネス。
2つの能力も非常に強力である。
非常に強力なビートダウンデッキであり、大量マナブーストから早期にN・ワールドを着地させ、ビートダウンしていく。
この環境に置いてのNエクスは、環境初期には流行ったものの、単純2打点を並べて殴っていくだけのデッキなので次第に使用率は減少した。
しかし、このデッキの基盤はNエクス基盤と呼ばれ後の環境においても活躍していくことになる。
【ハンター速攻】新しいタイプの速攻デッキ
ハンターは攻撃的なカードが非常に多く、『反撃の城ギャラクシー・ファルコン』の全SA化や『シシガミ・ホーン』など軽量で優秀なクリーチャーも多く、新たな速攻のデッキタイプとして定着した。
ハンターのシンパシーでコスト軽減する『超次元ガイアール・ホール』が特に強力。
『超次元シューティング・ホール』を投入する構築もあり、Ps覚醒リンクで『激竜王ガイアール・オウドラゴン』の召喚を狙うのも強力なムーヴである。ガイアール・オウドラゴンはアタック時に相手クリーチャーをすべて吹き飛ばすワールド・ブレイカーなので、フィニッシャーとしての信頼性は非常に高い。
環境序盤にかなり流行し、Nエクス系統の中速ビートに有利を取れることからかなりの隆盛を誇ったが、メタが回った環境中盤以降には大きく数を減らした。今弾から追加された汎用トリガーである『スーパー煉獄スクラッパー』がなかなかにきつい。
依然トップメタ【MRCロマノフ】 他の追随を許さぬ高出力
軽量ハンデスクリーチャーである『特攻人形ジェニー』や、強力なトリガー呪文『地獄門デス・ゲート』を手に入れたMRCは前弾から引き続きトップメタの座を揺るぎないものとしている。
相変わらず『お清めトラップ』が厳しいが、裏を返せば墓地メタを他のデッキに強いているということである。汎用性の高いお清めトラップやN・ワールドは評価を上げており、このデッキの存在が環境へ与えている影響の大きさを伺い知ることが出来る。
前弾では、お清めトラップをドラヴィタ・ホールで使いまわされることが厳しかったのだが、今弾でアヴァラルド公がスタン落ちしており、トップデッキだったネクラ超次元が環境から激減しているのも追い風となった。
だが、環境途中で強力なサポートカードだったヴィルジニア卿が制限指定され、デッキ構築の見直しを迫られることになった。
【ドロマーエイリアン】『聖隷王ガガ・アルカディアス』のパワーで圧殺
ハンターと対になる存在として登場したエイリアンも、デザイナーズデッキに恥じない強力な仕上がりである。
TCGで禁止経験もある『次元流の剛力』や3枚ドローを可能にする『セブ・コアクマン』など粒揃いな優秀クリーチャーを多数抱えており、中でも『聖隷王ガガ・アルカディアス』は非常に強力なフィニッシャーとして活躍した。
相手はエイリアンが無ければ呪文を完全封殺されるので、フィニッシャーとしての信頼性は抜群である。6コストと軽く、進化元も緩いうえに高パワー・Tブレイカーとかなりのハイスペックである。進化元となるエイリアンは優秀なクリーチャーが多いだけに扱いやすく、エイリアンデッキだけでなく様々なデッキで採用された。進化元としても優秀な次元流の剛力と『タイタンの大地ジオ・ザ・マン』を自然に採用できる【トリーヴァグレイトフル・ライフ】でも扱いやすく、バルカディアスに代わるフィニッシャーとして採用された。
これらの強力なエイリアンで組まれた【ドロマーエイリアン】は新たなコントロールデッキとして結果を出している。
トップメタに立ったのは、まさかの【4C超次元】 他デッキへのメタで隙がない
群雄割拠の様相を呈していた今環境において、終盤に大流行しティア1筆頭に立ったのは青抜きの【4C超次元】であった。赤ネクラ超次元とも呼ばれる。
このデッキは、他主流デッキへのメタカードを自然にバランスよく採用できたことで不利対面がなく、その対応力の高さでトップメタへと躍り出たのである。
デッキの基盤はグレイトフル・ライフとバルカディアスを両方採用した『ネクラ超次元』だが、アヴァラルド公がスタン落ちした穴を『精霊竜騎ボルシャリオ』を採用することで穴埋めしている。ボルシャリオはグレイトフル・ライフとバルカディアス両方の進化元にもなるうえにマナ基盤としても優秀、4コストと軽いうえにデッキから適宜超次元呪文をサーチ可能なので非常に優秀。また最大の特徴として、スーパー炎獄スクラッパーやボルバルザーク・エクスやリュウセイ・カイザーなどの攻撃的な火文明のカードを採用できるメリットも生まれている。
ボルバルザーク・エクスやボルシャリオの横並べによって、ヴァーミリオン・ドラヴィタの覚醒条件を満たしやすいのもポイント。
MRCに対してはお清めトラップ、同型デッキのバルカディアスやエイリアンのガガ・アルカディアスに対しては『エコ・アイニー』を採用し、それらのメタカードをドラヴィタ・ホールやジオ・ザ・マンで使いまわせるのも強い。
総合して、環境的に非常に理にかなった強力なデッキであったといえるだろう。
16弾環境総括:結局は超次元が強い
Nエクスやハンター、覚醒リンクなど非常に攻撃的なカードが多数登場し、環境序盤を引っ張ったが、メタが回ってくると、結局のところ全対面を安定して叩ける超次元デッキに帰結したという印象である。やはり、状況に応じて各種超次元クリーチャーを繰り出せる超次元呪文は強い。
MRCなどの高出力デッキは依然として驚異的だが、お清めトラップなどで遅延しつつ、ガガ・アルカディアスやヴァーミリオン・ドラヴィタ、バルカディアスで呪文そのものを封殺してしまったほうが確実なので、環境序盤で大流行したN・ワールドは終盤には採用を見送られたケースも多くなった。相手にも手札を与えてしまうデメリットが重く見られたということもある。
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