【デュエプレ】環境の歴史と変遷を解説!1弾から20弾まで【歴代環境デッキ・メタゲームまとめ】

第14弾『爆竜覚醒録』環境

この弾をもって、いよいよ超次元デッキが飛躍していくことになる。

超次元ゾーンの自由度が上がったことで、今までになかった新しいタイプのデッキが多く登場することになる。

小型サイキック・クリーチャーの衝撃『時空の英雄アンタッチャブル』『時空の冒険家ジョン』

超次元関連の強化でもっとも大きかったのは小型サイキック・クリーチャーの追加であろう。

5コストホール呪文から2体のサイキック・クリーチャーをバラまけるので、超次元呪文の自由度と汎用性が飛躍的に向上した。

中でも『時空の英雄アンタッチャブル』は非力ではあるが、選ばれない効果を持つのでアタッカーとして非常に場持ちがよく、ほぼすべてのデッキで採用されることになった。アンタッチャブル・パワードに覚醒すればアンブロッカブルも相まって、強力なダイレクトアタック要員になる。

また、『時空の冒険家ジョン』もアンタッチャブルとセットのように採用された。覚醒条件も緩く、アンタッチャブルと同時に5コストホールから召喚+もう1体の召喚でジョン覚醒→アンタッチャブル覚醒と流れるようなムーヴが可能。

なんといっても、覚醒後のジョンジョ・ジョンは7マナ以下の進化クリーチャーは出たターン攻撃できないという進化クリーチャーに対する速攻メタが非常に強力であり、このカードの登場により前環境トップクラスのデッキだったB・ロマノフは窮地に追い込まれた。

ジョンはメインデッキを圧迫しない進化メタカードであるうえに、覚醒後であるジョンジョ・ジョンは5コストと軽いため、ジョンからの覚醒を経ずとも5コストホール呪文から直接場に出すことが出来るのである。

主にこの2体の超次元クリーチャーによって、環境は大きく変わっていく。

新時代のビートダウンデッキ、【ラッカ超次元】

エースアタッカーの『爆竜GENJI・XX』

驚異的な突破力

場持ちの良さが非常に優秀な『アンタッチャブル』、そして即席SA打点を形成できる『時空の戦猫シンカイヤヌス』の登場により遂に超強力なデッキパワーを持つ超次元デッキが環境に姿を現した。

ビートダウンデッキの例に漏れず、攻撃力に突出した赤、潤滑油の青、オールタップによるカウンターの白の3色で構成されることから、【ラッカ超次元ビートダウン】と呼ばれる。

驚異的な突破力を持つエースアタッカーの『爆竜GENJI・XX』をフルスペックで扱えるのが強みであり、長期戦になっても強い。

特徴的なのは、『時空の戦猫シンカイヤヌス』と『時空の魔陣オーフレイム』による速攻覚醒コンボである。

『超次元エクストラ・ホール』などの3コスト超次元呪文からシンカイヤヌスを召喚し、次ターン4コストの『超次元オーフレイム・ホール』からオーフレイムを召喚。すると火のクリーチャーの召喚に反応してシンカイヤヌスがヤヌスグレンオーにループ覚醒し、オーフレイムがSAに。オーフレイムの攻撃がブロックされなければ『破壊陣の覚醒者オーフレイヤー』に覚醒し、効果でヤヌスグレンオーがWブレイカーとなり、計3打点を叩きこむことが出来る。

オーフレイヤーはパワー9000のWブレイカーなので、4ターン目にこのクリーチャーが場に登場することによる、相手に対する圧は非常に大きい。

Sトリガーでカウンターされたとしても、次のターンには5コストホールから処理が困難なアンタッチャブル2体、さらに6マナ溜まればGENJIで確実な詰めを狙いに行くことが出来る。

これまでのデッキタイプとは一線を画する攻撃力により、このデッキは瞬く間にトップデッキにのし上がることになる。

パワーカード『龍聖大河L・デストラーデ』 ビートダウンにはカウンターで対抗

シールド追加と、HFで全クリーチャーに連鎖を与えるパワーカード。

攻守両面で非常に頼りになり、連鎖が上振れた時のアドバンテージが凄まじい。

この弾ではキーワード能力の「連鎖」「ホーリー・フィールド」が登場したが、それらをいいとこどりしたパワーカードがこのデストラーデである。

6コストに見合わない強力な能力を持ち、【カウンターデストラーデ】とでもいうべきデッキが登場した。このデッキは【カウンターHDM】の流れを汲むデッキタイプであり、大量のトリガークリーチャーを搭載し、強力なビートダウンである【ラッカ超次元】をメタしている。

Sトリガークリーチャーとデストラーデの相性は抜群であり、相手ターンでもトリガー獣がトリガーすれば、シールド追加効果を発動することが出来る。

4コストと軽いので手打ちでも相手のサイキックに間に合うのが〇。

自壊効果も場が埋まりがちな連鎖クリーチャーの邪魔をしないのでむしろメリット。

また、アンタッチャブルに対する回答として『ローズ・キャッスル』が採用されている。選ばないパワー低下により、アンタッチャブルの横並べに対しても一網打尽である。

デストラーデは様々なデッキで無理なく採用できるパワーカードであり、今弾でもっとも強力なカードといっても過言ではない。

ドロマー超次元フルパワー

前弾で成立していたドロマー超次元も、呪文をコスト軽減する『王機聖者ミル・アーマ』と『超次元ドラヴィタ・ホール』の登場によりデッキとして完成した。

優秀なハンデスである『ジェニー・ダーツ』の獲得も大きい。ドラヴィタ・ホールで使いまわせることもポイントが高い。

【ラッカ超次元】対策としてホーリー・スパークが搭載されている。アンタッチャブルの横並べに対しても、オールタップからのドラヴィタで殲滅できる。

しかし、前弾に比べれば劇的に強化されているとはいえ、ラッカ超次元の攻撃力の前には劣勢を強いられることが多い。超次元メタであるドラヴィタも、アンタッチャブル相手では選ぶことが出来ず、横並べしたアンタッチャブルからのGENJIで一気にリーサルを決められることも少なくない。ホーリー・スパークやローズ・キャッスル、軽量ハンデス呪文の採用も、ラッカ超次元の圧倒的攻撃力に対抗する苦肉の策であり、本来はデッキスロットを圧迫するので苦しい。

『超次元ミカド・ホール』も優秀だが、やはり最大の仮想敵であるアンタッチャブルに効かないのがネックか。しかし『時空の封殺ディアスZ』は固有能力の「殲滅返霊」が強力で、なおかつ高パワーであることから盤面に残れば相手に圧をかけ続けられる。

殲滅返霊は墓地メタとしても非常に優秀であり、B・ロマノフのような墓地デッキのメタにもなる。

前述のデストラーデを無理なく採用できるのもポイント。とはいえメインデッキのクリーチャーを絞るこのデッキにおいては、連鎖はオマケでシールド追加能力に期待して採用される。

アクア・ジェスタールーペ登場でALLではツヴァイランサー強化

連鎖とドロー加速を持つアクア・ジェスタールーペの登場により、ALLではツヴァイランサーが更なる強化を得て大暴れすることになった。

手札交換ができる『アクア・メルゲ』もデッキの回転率向上に一役買っている。

これがたたってか、次の調整でツヴァイランサーはG・ゼロ条件がリキピ5体にナーフされることになる。

ALLではツヴァイランサーがぶっちぎりのティア1で、超次元ビートやライゾウがそれに追随している。

ナイトが大躍進!この環境のコントロールデッキ覇者はデイガナイトコントロール

超次元ビートが非常に強力な環境ではあるが、根強いファンが多い【デイガナイト】は、この環境において遂に花開いたと言ってもいいかもしれない。

メインデッキに大きな強化パーツは得ていないものの、ジョンとアンタッチャブルの獲得が大きいといえる。リバイヴ・ホールでジョンとアンタッチャブルを並べ、G・ゼロでブラッディ・シャドウを召喚することでジョンの覚醒条件を満たせ、次いでアンタッチャブルも覚醒させることが出来ることから相性がいいのである。

打点が不足しがちなナイトにおいては、大きいギミック面の強化といえるだろう。

また、天敵と呼べる存在だったB・ロマノフの凋落が最大の追い風といえる。ネロ・グリフィスさえ場に早出し出来てしまえば、どのデッキタイプに対しても互角以上に戦えるのがこのデッキであるが、B・ロマは手札をハンデスしながら大型が殴り込んでくるので、ネロのcipも封殺される。DEATH・ドラゲリオンに至ってはシーザー以外のメインデッキすべてのクリーチャーを軒並み殲滅されてしまうので相性は最悪であった。

ビートダウンに対しても、『魔弾プラス・ワン』のシールド追加で対抗できるので環境的にも合っている。最高峰のハンデスである『魔弾バレット・バイス』はどのデッキに対してもよく刺さる。

グレイテスト・シーザーと『超銀河弾HELL』によるワンショットプランも可能である。

玄人向けの難しいデッキではあるが、今環境において遂に頂点をつかんだといっても過言ではあるまい。

 

ちなみに筆者は、まさにこのデッキを愛用していたので思い入れは強い。

14弾環境総括:一転して超次元環境に

前弾は超次元を使用するデッキと全く使用しないデッキで2極化されており、進化クリーチャーメインのデッキが強力だったくらいなのだが、今弾からは一気に超次元が浸透した。

前環境で強力だったB・ロマノフは、ほぼすべてのデッキに投入されるジョンジョ・ジョン1枚で止まることになり、大きく出力を落とし、中途半端なデッキと化してしまった。

ライゾウキリコなどのリミットデッキも、超次元ビートのスピードの前に後塵を喫することが多くなり、全体的にグッドスタッフやビートダウンが強い環境である。

コントロールも大きく強化されているが、GENJI・XXの突破力とアンタッチャブルの「選ばれない」が非常に厄介となっている。

環境を総括するに、アンタッチャブルを意識せざるを得ないという環境であろう。選ぶタイプの除去は大きく採用率を落とし、ローズ・キャッスルやオールタッパーが採用率を伸ばしている。GENJIによってブロッカーの信頼性も下がっている。

唯一、超次元ビートに対抗しうるコントロールはナイトのみであり、ナイトと超次元ビートの2強といえる。

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