目次
第13弾『超次元開放』環境
ついに超次元呪文が実装
超次元クリーチャー、そしてそれらを呼び出す超次元呪文が登場。超次元ゾーンが追加され、ゲーム性に大きな変化が現れる。
newdivisionにおいては、長らく環境で活躍を続けていた【グレートメカオー】と【アポロヌス・ドラゲリオン】がついに完全に構築不能となる。
この2デッキはすでに環境の第一線で戦い抜く力は持っていないとはいえ、完全に使えなくなるという点においては、環境が完全に変わる節目といえるのではなかろうか。
前環境の3強にメスが入る それぞれのキーカードがナーフ
今弾から超次元が追加されたわけだが、前弾環境における3強デッキである【NEX】【キリコ】【剣誠】があまりにも強力であるがゆえに、目玉パッケージである超次元は活躍できるのだろうかと心配する意見が多く上がっていた。
これは、超次元呪文は確かにコスト論から考えれば、これまでのカードとは比にならない単体性能を持つカードであるとはいえ、5コストの単体呪文ゆえに戦況を覆すほどではなく、デザイナーズコンボのパワーのほうがはるかに高いからである。
とはいえ運営も同じ考えだったようで、新環境で目玉である超次元が活躍できないのは健全ではないと思ったのか、この3つのデッキにメスが入れられることになる。
・【NEX】:『ブレイブ・ルピア』ナーフ
W・ブレイカーが削除、NEXサーチも手札ではなく、デッキトップに置くという弱体化を受ける。
NEX最大の強みだったデザイナーズコンボが大きく弱体化。これにより打点、継戦の両方で大きな痛手を被ることになった。これでも【NEX】はまだまだ戦えるデッキではあるが、やはり4コストで手札補充付きの条件付き6000W・ブレイカーというパワーカードを失った代償は大きく、瞬く間にティア1から陥落することになってしまった。
・【剣誠】:『モノノフ・ルピア』ナーフ
剣誠へのシールド焼却アタックトリガーの付与が普通のブレイカー付与に変わり、剣誠サーチ能力もデッキトップに置く効果に弱体化。
剣誠デッキにおける最大の強みであるこのカードの弱体化により、剣誠はワンショット力が大きく低下。
・【キリコ】:『薔薇の使者』ナーフ
薔薇の使者のコストが5から6へナーフ。
これにより、前ターンのワイルド・リリイからつないで、6マナある状態からこのカードを召喚→8マナまで伸ばして余った3マナで『神歌の聖域』を撃ち、最速4ターンキリコ降臨という理不尽ムーヴが不可能になった。この2→4→6ルートはあまりにも理不尽かつ強力だったのでナーフは必然だが、デッキの基盤自体が揺らいだわけではないので、そこまで大きな弱体化にはなっていない。
ドローソースなどで安定してキリコを着地させる戦術に切り替わっている。
環境低速化で【B・ロマノフ】大躍進 『死神術士デスマーチ』登場
前弾で登場し、運営からもプッシュされていながらも、始動の遅さから3強に屈し苦汁を舐めていた【B・ロマノフ】だが、前環境ティア1デッキの弱体化により環境が低速化し、ついに今環境でその強さを十二分に発揮する舞台が整った。
墓地肥しというお膳立てさえ済んでしまえば、墓地進化GVでいきなり着地し、メテオバーンでマッドネスすら許さない3枚ハンデスをしながら超大型T・ブレイカーが突っ込んでくるのは、相手からすればたまったものではない。
墓地というのは積極的な墓地肥しを行わなくてもカードをプレイしていれば勝手にたまっていくので、対策しなければ手の付けようがないのが【B・ロマノフ】というデッキの性質である。つまり、他のデッキタイプは『お清めトラップ』などの墓地メタの搭載を強いられることになった。
今弾で登場した『死神術士デスマーチ』の存在も大きい。
たった1コストという驚異のコストパフォーマンス。見かけのパワーこそ低いが墓地進化で実質SAのうえ、その効果により戦闘でも頼りになり、ブロッカーまで持っている。
【黒緑速攻】ではまさに大エースで、文句の付けようのない万能ハイスペッククリーチャーといえる。
1コストと軽いため、余ったマナで打点の後押しとして召喚したり、ブロッカーとして運用し守りを固めたりと器用な動きをこなせるし、対クリーチャー戦に強いため序盤からガンガンと盾を攻撃していくプランもとれる。
割った盾で増えた相手の手札はB・ロマノフでハンデスできるので戦術的にもマッチしている。
なにより、進化獣であるため、『進化設計図』で手札に加えることができるのがポイント。強力無比な突破力を誇る『超新星DEATH・ドラゲリオン』も採用されているため、このデッキは進化獣が占める割合が多く、このデッキにおける『進化設計図』はたった2コストで安定して2~4枚以上の手札補充をすることができるパワーカードに化けている。
【黒緑速攻】完全体へ
上述のデスマーチの登場によって、速攻デッキの雄【黒緑速攻】も完全体になったといえる。
【黒緑速攻】はAlldivisionで大暴れしすぎてレオパルド・ホーンがナーフされたが、ハックル・キリンソーヤと今回のデスマーチのおかげであるべき着地点に到達したといった感である。
デスマーチとダンディ・ナスオの相性の良さは白眉。2ターン目にナスオからデスマーチを召喚し、殴っていけるため非常に強力。デスマーチの戦闘面の強さは非常に心強く、軽量ブロッカー程度は粉砕できる。
また、自然クリーチャーのパワーの高さも赤系統のデッキにはない魅力。今弾から大流行した【B・ロマノフ】は速攻に弱い(ほぼSトリガーしか受け札がないうえ、B・ロマノフのハンデスは速攻デッキ相手には無意味)ので、このデッキも大きな流行を見せた。
新たな呪文コントロールデッキ【ドロマー超次元】成立も超次元デッキは厳しい
目玉ギミックである超次元呪文だが、関連カードが少なすぎるため、今弾での立ち位置はまだ厳しいものとなっている。
各種5コスト超次元呪文から繰り出されるクリーチャーは、覚醒という時限爆弾的要素も持ち、コスト論で考えても強力ではあるのだが、【B・ロマノフ】などのライバルデッキと比較すると5コストで準バニラのクリーチャーを繰り出すだけというのは、速効性がなく動きとして微妙ではある。
【ドロマー超次元】はTCGでも長く活躍した由緒正しきデッキタイプである。超次元呪文のおかげでクリーチャーの採用を絞ることが出来るので、『天雷の導士アヴァラルド公』を採用することが出来る。超次元デッキにおけるアヴァラルド公は、呪文3枚回収すら珍しくないパワーカードと化す。
『超次元エナジー・ホール』から出る『時空の尖塔ルナ・アレグル』は覚醒条件こそ難しいが、一度覚醒してしまえばコントロール相手なら勝ちが確定するほどの強力さである。
『シークレット・クロックタワー』でデッキボトムを固定し、『時空の賢者ランブル』を『狂気の覚醒者ランブル・レクター』に覚醒させるギミックも強力。
決して実力不足なデッキではないのだが、バルガライゾウやBロマノフなど、コントロールにめっぽう強いデッキが流行っていたのでTier1デッキにはなれなかった。
コントロールの雄【デイガナイト】リバイヴ・ホールを得て完成形へ
G・ゼロを持つブラッディ・シャドウとは抜群のシナジーを誇る。
ナイトコントロールは『超次元リバイヴ・ホール』を得て大きく強化された。攻撃力を高めた赤入りのデイガナイトが引き続き、愛好家の手で使われている。グレイテスト・シーザーの有力な詠唱先になるのはもちろんのこと、メテオバーンで墓地に落としたクリーチャーを回収できるので効果が噛み合っている。
また、アヴァラルド公などでデッキボトム送りにするカードが多いナイトデッキは、ランブルを覚醒させやすい。全体的にパワーが低めなナイトにおいて、解除を持ち戦闘で無敵のランブル・レクターは非常に頼りになる。
しかしこのデッキはやはりコントロール殺しであるB・ロマノフに非常に相性が悪く、環境では2番手以降に甘んじている。
13弾環境総括:引き続きコントロールに逆風な環境 超次元の真価は未だ見ず
B・ロマノフ、前弾から引き続き活躍するバルガライゾウ、キリコの影響が大きく、速攻とリミット系デッキの2極化が進んでいる。
超次元はギミック自体は非常に強力なものの、関連カードがまだまだ少ないため真価を発揮できていない。
結局、出たターンに一撃でワンショットを決めるライゾウとキリコ、そして受けが弱いそれらのデッキを一方的に狩れる黒緑速攻が頭抜けているといった印象か。しかし、リミット系統のデッキは本当に強力である。
はやく
すんません時間あるときに一気に更新します